心霊語録

浄化の盛り塩

塩の持つ浄化の力は、霊能者のみならず占い師、ヒーラー、宮司など、スピリチュアルなことにかかわる人なら誰もが認めるところです。塩には浄化の他に不安定な波動を改善し、再生する力もあるそうです。また西洋では大地の象徴とされていて、大地の気の補充としても使われているようです。身近なところではお葬式の時に配られる塩も浄化の意味がありますね。死者の穢れを外で払い、家の中に持ち込まないようにするわけです。
この盛り塩の起源ですが、古代中国に遡ります。中国の後宮には多くの女性がおり、皇帝は夜毎通う女性を決めるのが大変なので、自分の乗る羊車が止まるところに任せていたそうです。そこである女性は、羊の好物の竹の葉に塩水をかけて自分の館の門前に置き、皇帝の寵愛を独占したのでした。この逸話は普代の武帝とも秦の始皇帝の時代とも言われ、始皇帝の場合は牛車だったり門前にそのまま塩を置いたりと若干の違いがあります。でもいずれにして盛り塩は、後宮の女性が皇帝の寵愛を得るための手段だったというわけです。
霊的なこととは程遠い何とも俗な起源ではありますが、しかし見方を変えれば「人を引き寄せ運を呼び込む力が塩にはあるのだ」と言えるのかもしれません。その故事に倣っているのでしょうか。神楽坂など歴史ある町の由緒ある割烹や居酒屋の入口には、盛り塩をしているのが時折見受けられます。これは入口の浄化とともに、お客様がたくさんやってくるように、という意味も込められているのかもしれません。
実際の盛り塩による浄化ですが、基本的な置き場所は気の入口でもある玄関、不浄の気がたまりやすいトイレや風呂場、洗面所などの水回り、気が混乱しやすい台所でしょう。また、個人の厄除けのために、寝室に置く場合もあります。玄関の盛り塩は、外からの邪気が家の中に入ってこないようフィルターの役割を果たしてくれます。外出時に憑いてしまった邪気も、ここで切り離されるわけです。トイレや洗面所、風呂場、台所などの水回りは、健康運や金運に係わります。ちなみに風呂場の中はすぐ塩が湿ってしまうので、脱衣所に置くことになります。また台所は、その家の主婦の運にも大きく関係するので、ぜひ盛り塩をしておきたい場所ですね。
盛り塩のやり方ですが、直置きでも可能だそうですが、玄関などの外でなければ交換の手間があるので半紙や皿の上に盛るのがいいですね。できれば皿もプラスチック製ではなく、陶器などナチュラルな物がいいでしょう。また盛る形は円錐型が一般的ですが、これも自然に山形に盛ってあればいいでしょう。使用する塩ですが、天然塩でないと浄化の力は期待できません。塩の原材料は岩塩や海水など天然の物なのですが、科学的な製法の科学塩という物があり、こちらはお勧めできません。少なくとも、NaClと化学方程式で書けるぐらいに精製された物に、浄化の力はありません。これは買う前に、塩の袋やパッケージで確認ができます。そして盛り塩は最低でも、月に2回は換えるようにしましょう。使用済みの盛り塩は流しやトイレに流す、あるいは玄関先や庭に撒くのが一般的ですが、その日か翌日がゴミ回収の日ならゴミとして捨てても大丈夫です。衛生面の問題もあるので食用にしたり食器の消毒に使ったりしないこと。そしてせっかく払った厄が染み込んでしまうので、洗濯に使ったりするのも避けましょう。
もし電話占いの霊能者の鑑定を受ける機会があるのなら、「盛り塩をしている」「盛り塩をしたいと思っている」と相談するのもいいでしょう。貴女に最も必要な、そして最も効果が出る盛り塩のやり方や置き場所を、丁寧に教えてくれるはずです。